SFTS(重症熱性血小板減少症候群)について
マダニが媒介する感染症、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)が発生しています。
SFTSは、多くの場合、ウイルスを保有するマダニに刺されて感染します。また、人と動物との共通感染症で、感染した動物の体液、血液、排泄物等にはウイルスが含まれており、動物から人に感染した事例も報告されています。
人もペットも、マダニに刺されないことが重要です。
ペットの対策
・ペットは屋内で飼う。
・散歩後にペットの体表をチェックし、マダニが皮膚に食い込んでいる場合は、無理に取らず、動物病院で取り除く。
・ペットへのマダニの駆除・予防薬の投与について動物病院に相談する。
・ペットが体調不良の際は、直ちに動物病院を受診する。
飼い主の対策
・マダニに刺されないように、草むらやヤブなど、マダニが生息する場所に行く際は肌の露出を少なくする。
・マダニに効果があると記載されている虫よけ剤(有効成分:ディート、イカリジン)を使用する。
・マダニに刺された場合は、自分で取り除こうとせず、医療機関で処置してもらう。また、マダニに刺された後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等の症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診する。
・動物由来感染症を予防するために、
1 口移しで食べ物を与えるなど、過度の接触をしない。
2 ふん、尿は早めに処理をする(直接触らないように注意)。
3 ペットの体や生活環境を清潔にする。世話をした後はよく手を洗う。
獣医療関係者の対策
・SFTSを疑う動物の診療時はPPE(個人防護具)を適切に着用する。
・診察台等は70%エタノール、0.5%次亜塩素酸ナトリウム液等で必ず消毒する。
・体調が悪いと感じたら、すぐに医療機関を受診し、動物との接触状況を医師に伝える。
(参考ページ)
>都内における犬の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)発生に伴う注意喚起について(2025年10月9日東京都報道発表)
>マダニにご注意!~マダニQ&A(東京都健康安全研究センター)
>重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(東京都感染症情報センター)
>重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省)
>重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(厚生労働省)
(獣医療関係者向け参考ページ)
>国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所 獣医科学部
(リンク先下部「動物由来感染症」の項目内に「獣医療関係者の SFTS 発症動物対策マニュアル」が掲載されております。)