動物愛護推進員の活動について
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東京都では地域の動物愛護及び適正飼養推進のために、動物愛護推進員の方々が、法令の趣旨に沿って、自主的・自発的に個人の専門性や得意分野での識見を発揮し、様々な活動を行っています。
ここでは、実際に動物愛護推進員として活躍されている方の活動の一部をご紹介いたします。
区部の推進員
1 活動内容
私は、動物愛護推進員の活動として、飼い主のいない猫対策・保護犬猫の保護譲渡活動・地域のイベントへ参加し普及啓発活動・人の福祉とペット飼育問題への取り組みなどを行なっています。
区民の方から直接相談が来るほか、自治体が区民の方から飼い主のいない猫に関して相談を受けた際に、自治体から私に連絡が来て、区民の方の相談にのり、TNR※や保護譲渡についてアドバイスやお手伝いをしています。
地域のお祭りに参加し、飼い主のいない猫についてやペット防災のパネル展示などでの普及啓発やペットに関する相談ブースで相談を受けています。
近頃は高齢者の方などのペット飼育問題が増えて来ており、保健所や動物に関連する担当課だけではなく福祉課など人の福祉の関係部署との連携を強化し問題が起きてしまう前に解決できるように取り組んでいます。
※TNR:猫を捕獲(Trap)し、不妊去勢手術(Neuter)を施して、元の場所へ戻す(Return)こと
2 大変だったこと
飼い主のいない猫対策では地域猫活動を行なっていますが、地域住民の方の中には活動を快く思わない方もいらっしゃいます。
そういった方達にご理解いただけるようにお話しをしたり、住民の方への周知活動が大変だなと思うことがあります。
自治体と一緒に作成したチラシやポスターを配布したり、何度も通って真摯に説明することによってご理解いただけるように努力しています。
3 活動してきた感想
動物愛護推進員として活動させていただいて、自治体や地域住民の方との連携が如何に大切かを日々実感しています。
動物が好きな方もそうでない方も、みんなが少しずつ協力することによって解決できる問題が多くあることを学びました。
私が最近取り組んでいる人の福祉とペット問題については、ボランティア活動をしている私だけでは解決できない場面もあり関連部署や地域住民の方のご協力があって無事解決できたケースがあります。
動物に関することは自分自身の経験や知識で解決できますが、人の福祉に関しては分からないことも多く対応に苦慮することがあります。
そういった時に福祉に関する知識を持っている方と連携して問題に取り組むことによって、動物だけではなく人への支援にも繋がり双方の問題を解決することができました。
ペットをきっかけに人への支援にも繋がったり、逆に人への支援介入しているところからペット問題が発覚することもあります。
問題が発覚した時にどちらか一方だけで解決したり、取り組むのではなく協力体制を構築しておくことによってスムーズに進めることができまた多頭飼育崩壊などの再発予防にもなると考えています。
飼い主のいない猫や犬を保護するのとは違い、飼い主がいるペット達に関する問題はデリケートな部分も多く所有権の問題などもありまだまだ課題が多くあります。
そういった課題や動物愛護についてボランティア活動をしている私達だけではなく、みんなで考えたりできる範囲での取り組みを様々な人が行うことによって、行き場のない動物や可哀想な状況に置かれてしまう動物が少しでも減っていくようになるといいなと思っています。
多摩地域の推進員
1 活動内容
(1)年間を通して、飼い主のいない猫対策についての啓蒙啓発を市のイベント、または、所属しているボランティア団体を通して行なっています。飼い主のいない猫の病気、ケガに対する市民の方からの直接の相談、または、行政を通じての相談がある為、現場に出向いて話を聞き、TNR※や保護についてのアドバイスをしています。その際、行政へ連絡し状況説明をし、協力していただいています。
(2)最近では、相談内容が多い事案は、高齢者の飼われているペット相談があります。
色々な事情で飼えなくなってしまった、という相談です。行政を通してからもきます。
「ペットを守る緊急連絡カード」の普及を行政・獣医師会を通じてご家庭(高齢者宅)に配布しています。
(3)近年、台風や地震など自然災害が起きています。ペットの災害対策について、市民の方と学習会を開いたり、市の防災訓練の時に同行避難訓練を実施します。
今年、市(防災課)との打ち合わせを何度かし、実現できました。
私の活動は全て私が所属しているボランティア団体のスタッフがいるからこそ、実現できています。TNRでの現場活動、パネル、チラシ作成など、話し合いをしながら活動しています。
※TNR:猫を捕獲(Trap)し、不妊去勢手術(Neuter)を施して、元の場所へ戻す(Return)こと
2 大変だったこと
活動で大変だと思うと活動ができないと思うので、そのように感じたことはないです。
3 活動してきた感想
私が活動していけるのは、一人ではないからです。所属ボランティア団体のスタッフに助けられているからです。自分が活動が出来ない時は、「できない、たすけて」と、言える関係性があるからです。
スタッフみんなに感謝しています。