1. 東京都島しょ保健所
  2. 島しょ保健所八丈出張所のページ
  3. トピックス
  4. 八丈保健所だより(秋号 令和5年10.11.12月号)

八丈保健所だより(秋号 令和5年10.11.12月号)

更新日

秋号 令和5年10.11.12月号の記事

1.ノロウイルス感染性胃腸炎の対策は出来ていますか?
2.11月19日は備蓄の日 ~要配慮者用の食材備蓄はできていますか?~
3.猫は室内で飼育しましょう!
4.チャドクガに注意!
5.こころの健康 ~ストレスとの上手な付き合い方~
6.編集後記

ノロウイルス感染性胃腸炎の対策は出来ていますか?

10月~3月にかけてはノロウイルスが流行する季節です。子供が何の前触れもなく突然おう吐ということも少なくありません!ノロウイルス食中毒の原因の大半は手洗い不足によるものです。基本の手洗いの他、十分な対策をして感染をしない、させないようにしましょう。

とにかく手洗い!

ノロウイルスは、アルコールによる手指消毒が有効ではありません。
調理や飲食の前、トイレ後、外出後にはハンドソープ等を使用し、流水でしっかり手を洗うことが大切です。指先や利き手は洗い残しが多いため、特に意識して洗ってください。

飲食店等の従業員である場合

調理業務に従事している場合、自分は勿論のこと、家族に発症者がいる場合も責任者に報告し、調理業務は控えましょう。

~無症状でも要注意~
無症状でも、ノロウイルスが身体のなかにいて、周りにうつす可能性があります。感染力が非常に強いため、近くでおう吐があった場合、自分も感染している可能性が非常に高いです。
誰が感染しているか分からない為、普段から、家族とタオルやコップの共用はやめましょう。

おう吐物処理の準備をしよう

~吐物処理セット例~
・手袋 ・マスク ・ガウン ・塩素系漂白剤・ペーパータオルや白い布 ・ゴミ袋
・バケツ ・ペットボトル

~おう吐物の処理手順~
1、おう吐物から人を遠ざける。
2、換気する。
3、手袋、マスク、ガウンを着用する。
4、0.1%消毒液を作る。
5、外側から内側に向けて、おう吐物を静かにぬぐう。
6、おう吐物のあった場所と周辺(半径2m程度)を、ペパータオル等で覆い消毒液を浸す(10分後水拭き)
7、ごみを捨て、密封する。
8、手洗いうがいをする。

~0.1%消毒液の作り方~
1、500mlペットボトルに水を半量入れる
2、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム濃度約5%)をペットボトルキャップ2杯分入れる。
3、1に水を加えて500mlにする。

発症してしまったら…

脱水症状にならないように水分補給に気をつけましょう。
乳幼児の場合、誤嚥(ごえん)による窒息や肺炎の防止の為、おう吐が落ち着くまで固形物を与えるのを止めましょう。また、姿勢にも注意し、顔を横に向ける、嘔吐したらすぐに口元を拭き取るようにしてください。高齢者の場合も同様に誤嚥する場合がある為、気をつけましょう。また、下痢をしている人は最後に入浴し、浴槽水は毎日換えましょう。

11月19日は備蓄の日 ~要配慮者用の食材備蓄はできていますか?~

・要配慮者
乳幼児・高齢者・食べる機能(かむこと・飲み込むこと)が弱くなった方・慢性疾患の方・食物アレルギーの方など

・特殊食品
アレルギー対応食・乳児用ミルク・離乳食・嚥下困難者用食品など

普段の状態に近い食事をとれるような準備をしておきましょう

・乳幼児
粉ミルク、哺乳ビン、紙コップ、多めの飲料水、使い捨てスプーン、レトルトなどの離乳食


・高齢者
レトルトやアルファ化米のお粥、即席スープ、インスタントみそ汁、食べ慣れた乾物、栄養補助食品


・食物アレルギーの方
【原因物質(アレルゲン)が含まれない食品】アレルギー対応の粉ミルク・レトルト等の離乳食、レトルト等のお粥やご飯

・食べる機能(かむこと・飲み込むこと)が弱くなった方
やわらかいレトルトご飯、レトルト等のお粥、スマイルケア食等のレトルト介護食品、缶詰、レトルト・フリーズドライ食品、とろみ調整食品

・慢性疾患の方
代謝性疾患(糖尿病・脂質異常症・高尿酸血症)、高血圧症 ⇒ 一般の方と共通した備えで献立を工夫
腎臓病 ⇒ 低たんぱく、低カリウムのレトルト食品など、特殊食品を多めに備える

日常使いも可能な食品を備えよう

そのままでも食べられる「レトルト食品」・「缶詰」、お湯があれば食べられる「フリーズドライ食品」など普段の食事にも取り入れられる保存食を備えておくと便利です!

食べ慣れているもの・好物を備えよう

災害時には普段と違う環境で、気持ちが落ち着かないことや食欲低下が想定されます。リラックスできるように日頃から食べ慣れているものや好物も備えておきましょう!

猫は室内で飼育しましょう!

飼い猫を外に行かせると…。

1、交通事故による被害
2019年に野外で死亡した猫の個体数が推計で約29万頭という調査結果があります。(認定NPO法人 人と動物の共生センター調べ)
猫を外に出すと、車にひかれるなどの交通事故が発生してしまいます。


2、感染症にかかる
猫同士の喧嘩による猫白血病等の感染症や、ノミやダニの寄生が生じます。外に出なければ、野外からの感染症にかかることもなくなります。


3、近隣との猫に関するトラブル
餌をあげている猫がご近所の敷地で糞尿をするなど、苦情となるケースが多く見受けられます。また、避妊去勢手術をしていないために猫の頭数が増加し、住環境の悪化にもつながってしまいます。

猫を室内で飼う時は…。

猫が住みやすい環境を用意し、猫のストレスを減らしましょう。


1、上下運動ができる場所(キャットタワー等)
猫は床よりも高い場所を好みます。猫が室内全体を見ることができ、かつ落ち着ける場所を作りましょう。


2、不妊去勢手術
発情期のストレスがなくなり、オス猫の尿スプレー防止(独特なにおいのある尿を霧吹きのようにあちこちにかけるマーキングの一種)やメス猫の疾病予防にもつながります。


3、落ち着ける寝床や隠れられる場所
猫は柔らかい素材の上で寝るのが好きです。また、怖い時や静かにいたい時などに、安心して隠れられる場所を作りましょう。

他にも清潔なトイレや新鮮な水と餌、おもちゃなども用意しましょう。

犬猫を飼育するための情報や専門家のコラム等が東京都動物情報サイト「ワンニャンとうきょう」に掲載されています。ぜひアクセスしてみてください。

チャドクガに注意!

代表的な有毒蛾で、幼虫(毛虫)、成虫ともに有毒な毛(毒針毛)を持ち、皮膚に触れると痛みと痒みを伴い皮膚炎をおこします。

-生態-
幼虫は、ツバキ、サザンカ、チャに発生します。5~6月頃と8~9月頃の2回、葉に群れるように幼虫が発生し、被害が多発します。体には多数の微小な毒針毛があり、その毛に触れたり、風で飛ばされた毛が皮膚につくと、痛みと痒みを伴う皮膚炎を起こします。毒針毛は、幼虫のほかに幼虫の脱皮殻や成虫の腹部分、チャドクガの卵塊(毛で覆われている)にもあります。


-防除-
葉についた幼虫は、枝ごと切り取り除去する。また、冬に葉の裏を丹念に調べると毛で覆われた卵塊があれば、葉ごと切り捨てます。

こころの健康 ~ストレスとの上手な付き合い方~

ストレスによって こころからだ に不調のサインが現れることがあります。
・眠れない
・気持ちが落ち着かない
・お腹が痛くなる
・食欲がない

すべてのストレスをなくすことは難しく、ストレス反応は誰にでも起こります。

不調のサインに早めに気づき、自分に合った方法でストレスに対処し、ストレスと上手に付き合っていくことが大切です。

編集後記

時が流れるのは早いもので、今年も残り3か月となりました。一年を約5日ずつ72個に区切って季節を表現する七十二候では、「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」の頃で、これは、「土の中に住む虫がこれからくる冬に備え、戸をふさぐように冬ごもりの準備をはじめるころ」、という意味だそうです。しかし、実際には冬支度どころかまだまだ暑い日が続き、体調管理にも苦労する日々となりそうです。
これからの季節は10月9日のスポーツの日、10月27日の読書の日、11月3日の文化の日など、文化やスポーツを記念する日が続きます。厳しい気候が続くかもしれませんが、こうした活動を通じて有意義に過ごし、心身ともに豊かでありたいものです。

本文ここまで
記事ID:115-001-20240726-009536