「エイズ対策の新たな展開」の策定について
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福祉保健局は、今後、エイズ対策について東京都が取り組んでいくべき主な取組について「エイズ対策の新たな展開」として取りまとめました。
東京都は、この「新たな展開」に基づき、エイズ及びHIV感染に対する理解の促進を図りながら、NPOや企業等様々な主体と連携し、感染拡大の防止と陽性者への支援を両輪に位置づけた、より実効性が高いエイズ対策を推進してまいります。
「エイズ対策の新たな展開」のポイント
<位置づけ>(本文p6)
平成4年に定めた「東京都エイズ対策基本方針」の下、「東京都エイズ専門会議」による報告書「東京都におけるエイズの現状~現在の課題と今後の方向性~」(平成21年1月)を受け、今後の東京都の取組の全体像を取りまとめるとともに、今後取り組んでいく目標とその具体的な方策を示した。
<構成・内容>(本文p6)
4つの柱、それぞれの柱を支える10の「プラン」、「プラン」を実現するための22の「アクション」で構成。「アクション」のうち、今後拡充する取組を明記
【4つの柱=3つの目標とそれを実現させるための基盤づくり】
(1)エイズ及びHIV感染に対する理解の促進(本文p8~p14)
様々な機会を通して正しい知識を普及し理解を促進することにより、差別・偏見をなくすとともに、社会の認識を転換し、都民の理解を得ながらエイズ対策を進める土壌をつくる。
(2)感染拡大の防止(本文p15~p24)
対象層それぞれに合わせた予防啓発を行うとともに、休日の検査など、場所や時間帯について都民の利便性に配慮した検査体制の充実を図る。
(3)HIV陽性者の支援(本文p25~p32)
働き学びながら治療を受けられる環境の整備を図るとともに、地域におけるHIV陽性者の生活を支援する体制の構築を図る。
(4)目標を実現するための基盤づくり(本文p33~p40)
対象層等に関する情報の収集・解析、国外の取組事例の調査研究に取り組むとともに、NPO等多様な主体との協働を進める。
今後拡充する取組の主なもの
今まで重点的に取り組んできた若者層に向けた施策に加え、新たに働き盛りの世代等を対象とした施策を展開
○職域への啓発や働き盛りの世代に向けた取組の強化
- 経済団体と連携した職域への啓発等、新たな機会を開拓して、正確な知識の普及と理解の促進に取り組む。(本文p12)
- 企業等との連携による働き盛りの層への情報提供に取り組む。(本文p20)
<当面の取組>
今年度実施する講演会の主な対象を、若者から、企業で働いている人や企業で社員の健康管理に携わる人等に拡大
6月の「東京都HIV検査・相談月間講演会」は丸の内で開催
○受検者の受けやすい検査体制の充実
平日に時間が取りにくい勤労者等が受けやすいよう、休日の検査など、都民が受けやすい検査体制の充実を図る。(本文p23)
<当面の取組>
「東京都多摩地域検査・相談室」(即日(迅速)検査を毎週土曜日に実施中)に一部予約制を導入し、検査受付枠を拡充
- 6月6日(土曜日)から実施
- 検査受付時間 現行午後0時から午後3時まで ⇒ 午前10時から午後3時まで
- 午前10時から午後0時までは事前予約制を導入(午後0時以降は現行どおり先着順)
- 検査受付枠 現行 60人 ⇒ 80人
○HIV陽性者への支援
- エイズ診療協力病院の診療水準の確保、HIV診療以外の他科との連携、一般医療機関における受入の促進等、働き学ぶHIV陽性者にとって利便性の高い医療体制を築く。(本文p29)
- HIV陽性者の療養生活の支援に関わる地域関係機関相互の連携を確保し、HIV陽性者一人ひとりがそのニーズに応じて必要な支援を受けられる環境づくりを図る。(本文p32)
<当面の取組>
関係機関と協力し、実際の事例の検証をベースにして、保健所及び拠点病院等がHIV陽性者の療養生活を支援するためのマニュアルを作成
「エイズ対策の新たな展開」の入手方法
下記リンクからダウンロードできます。