第19回ウイルス肝炎対策協議会 ※Web開催
開催概要
1 開催日
令和3年3月24日(水曜日) 19時から
※ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、Web開催(オンライン開催)といたします。
2 議事
(1)東京都の肝炎対策の取組実績等について
(2)令和3年度肝炎対策実施計画(案)について
(3)その他
3 委員
以下の「東京都ウイルス肝炎協議会 委員名簿」のとおり
資料
次第
第19回東京都ウイルス肝炎対策協議会 次第(PDF:97KB)
資料
資料1 東京都の肝炎対策(全体像)について(PDF:270KB)
資料2_1 肝炎対策の取組実績等について(PDF:1,896KB)
資料2_2 肝炎対策の取組実績等について(PDF:966KB)
資料2_3 肝炎対策の取組実績等について(PDF:1,284KB)
資料3 令和3年度肝炎対策実施計画(案)について(PDF:711KB)
資料4 東京都ウイルス肝炎対策協議会の今後の開催スケジュール(案)(PDF:263KB)
参考資料
参考資料2 令和2年度肝炎対策実施計画(PDF:627KB)
参考資料3 東京都ウイルス肝炎対策協議会設置要綱(PDF:232KB)
参考資料4 東京都肝炎診療ネットワーク事業実施要綱(PDF:299KB)
参考資料5 東京都肝疾患診療連携拠点病院事業実施要領(PDF:252KB)
参考資料6 幹事医療機関に係る取扱要領(PDF:253KB)
参考資料7 東京都肝臓専門医療機関指定要領(PDF:341KB)
議事録
第19回東京都ウイルス肝炎対策協議会 議事録(PDF:329KB)
(午後 7時00分 開会)
○鈴木疾病対策課長 それでは定刻となりました。これから会議を開催させていただきます。本日は、大変お忙しい中、ご出席いただき、誠にありがとうございます。もし聞こえていない方がいらっしゃいましたらチャットでお知らせください。
私は、福祉保健局保健政策部疾病対策課長の鈴木でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
このたびは、新型コロナウイルスの発生状況を踏まえ、ウェブでの開催とさせていただきました。ご準備等にご対応いただき、誠にありがとうございます。今後発言される場合を除き、マイクはオフにしていただいて、参加をお願いいたします。
また、本会協議会は公開でございますので、設置要綱第9項に基づきまして、傍聴の方がいらっしゃいます。
それでは、初めに、東京都よりご挨拶を申し上げます。
成田部長よりご挨拶をさせていただきます。
○成田保健政策部長 福祉保健局保健政策部長の成田でございます。
本日は大変お忙しい中、東京都ウイルス肝炎対策協議会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。皆様方におかれましては、日頃から東京都の肝炎対策の推進につきまして、様々なご協力、ご指導を賜り厚く御礼申し上げます。
昨年度に引き続きご就任の先生方、また今年度から新たに委員を引き受けてくださった先生方により、ご審議いただけますこと、改めて感謝申し上げます。
東京都では、中長期的な方向を定めた東京都肝炎対策指針及び具体的な事業計画を定めた実施計画に基づき、肝炎ウイルス検査の推進や肝炎ネットワークの充実、肝疾患、診療連携拠点病院事業、医療費助成などの取組を着実に進めているところでございます。
今年度は肝炎対策の一層の推進を図りますため、重症化予防事業の対象を妊婦検診や、手術前検査にも拡大いたしますとともに、職域コーディネーターのスキルアップ研修も開始いたしました。来年度には、肝がん・重度肝硬変治療研究推進事業の対象を通院治療にも拡大予定でございまして、さらなる支援の充実に取り組んでまいりたいと思っております。
本日はこれまでの東京都の取組状況や来年度に向けた実施計画案をお示しいたしまして、先生方のご忌憚のないご意見を賜りたいと存じます。東京都の肝炎対策についての引き続きのご指導を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 成田部長、ありがとうございます。
それでは議事に先立ちまして、事前にお送りしました資料の確認をお願いいたします。
会議の次第、委員名簿、それから本日の資料一式、それから参考資料一式となっております。資料は1から4までございまして、全35ページ、参考資料は1から7までで、全23ページとなっております。そのほか、東京都が作成しております印刷物についてもお送りしておりますので、お手元にご準備して会議にご参加いただければと思います。資料の名称は、ご説明を割愛させていただきます。以上ですが、何かご不明点がございましたら、チャットで事務局に、お申し付けいただければと思います。
それでは委員の紹介に移ります。本協議会はこの2月1日から期が改まりました。任期は2年間となります。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、今期の委員を名簿の順にご紹介させていただきますので、お名前をご紹介しましたら、ひと声、ご発声をお願いいたします。
武蔵野赤十字病院長の泉並木委員でございます。
○泉委員 泉です。どうぞよろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 帝京大学医療技術学部長、滝川委員でございます。
○滝川委員 滝川です。よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 国家公務員共済組合連合会虎の門病院顧問、熊田委員でございます。
○熊田委員 虎の門病院の熊田です。よろしくお願いします。
○鈴木疾病対策課長 東京大学大学院医学系研究科消化器内科学教授、小池委員でございます。
○小池委員 東京大学の小池でございます。よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 多摩平の森の病院院長、林委員でございます。
○林委員 林でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 東京肝臓友の会事務局長、米澤委員でございます。
○米澤委員 東京肝臓友の会の米澤です。引き続きよろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 全国B型肝炎訴訟東京原告団副代表兼東京都支部代表、伊藤委員でございます。
いま、伊藤委員の音声が確認できないため、状況確認いたします。
東京都医師会理事、鳥居委員は本日欠席でございます。
文京区保健衛生部長兼保健所長、佐藤委員でございます。
○佐藤委員 佐藤でございます。よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 羽村市福祉健康部長、野村委員でございます。
○野村委員 野村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 奥多摩町福祉保健課長、菊池委員でございます。
○菊池委員 菊池です。よろしくお願いします。
○鈴木疾病対策課長 東京都多摩府中保健所長、田原委員でございます。
○田原委員 田原でございます。よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 東京都健康安全研究センター所長、吉村委員でございます。
○吉村委員 吉村です。よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 福祉保健局保健政策部長の成田でございます。
○成田保健政策部長 よろしくお願いいたします。成田でございます。
○鈴木疾病対策課長 次に、事務局の紹介をさせていただきます。保健政策部健康推進課長の長嶺でございます。
○長嶺健康推進課長 よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 私は、疾病対策課長の鈴木です。
続きまして、会長の選出でございますが、本協議会は、設置要綱第5条により、委員の互選により選任することになっております。皆様いかがでしょうか。
では、田原委員お願いいたします。
○田原委員 肝炎に関するご見識が大変深く、経験も豊富でいらっしゃる小池委員を会長に推薦させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 ありがとうございます。ただいま、小池委員を会長にとのご推薦をいただきました。皆様いかがでしょうか。
(異議なし)
○鈴木疾病対策課長 ありがとうございます。特に異議なしと思われます。ぜひ会長は、小池委員にお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは小池会長、一言ご挨拶いただきまして、以後の議事進行をよろしくお願いいたします。
○小池会長 前期に引き続きまして、会長になりました小池でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、これより次第に沿いまして、進めてまいりたいと思います。
本日の議事は、まず一つ目が肝炎対策の取組実績等について。そして二つ目が令和3年度肝炎対策実施計画(案)についてとなっております。早速ですが、議事(1)「東京都の肝炎対策の取組実績等」に入ります。
東京都の肝炎対策は、肝炎対策指針と肝炎対策実施計画に基づいて進められています。
資料の1「東京都の肝炎対策(全体像)」と、資料2-(1)「普及啓発」、資料2-(2)「肝炎ウイルス検査の実施体制の整備」について、事務局から説明をお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 では、議事1、東京都の肝炎対策の取組実績のうち、資料1の2ページ目になります。東京都の肝炎対策の全体像について、ご説明をいたします。
平成28年度の本協議会におきまして、東京都肝炎対策指針の改定についてご審議をいただきまして、29年3月に改定となりました。この指針に基づきまして、毎年度、肝炎対策実施計画を作成してまいりまして、総合的な肝炎対策の取組を進めているところでございます。肝炎対策は予防から普及啓発、肝炎ウイルス検査の実施体制の整備、そして肝炎医療の医療体制、医療提供体制及び人材育成、肝炎患者等への支援の5つの取組に分けてございまして、本協議会で進行管理、評価することとなっております。これから、それぞれについては本年度の取組実績を順にご説明させていただきます。
○長嶺健康推進課長 資料2-(1)、5ページおめくりください。肝炎に関する普及啓発のところでございます。
肝炎予防には肝炎検査による早期発見や感染した場合の早期治療に関する啓発が大変重要でございます。都では、肝炎に関する普及啓発として、世界(日本)肝炎デー及び肝臓週間における普及啓発を中心に、年間を通して取り組んでおります。右端のところが、令和2年度の実績でございます。肝臓週間における普及啓発については、庁舎内におけるパネル展の開催や、広報東京都等の広報誌へ記事を掲載しております。また、ラジオ、テレビ、ホームページのほか、多くの方の目に触れるサイネージにて啓発動画を放映すること等を通じまして、検査を受けることについて広く呼びかける広報活動を展開しているところでございます。
印刷物の作成・配布については、昨年と同様、都民向けにリーフレットを配布することにより、啓発を実施しております。
職域向けの取組としましては、事業主向けと陽性者向けの二種類のチラシ、合わせて約10万部を職域団体等を通じて配布しております。事業主向けチラシは、今年度は企業等において、従業員の方に案内しやすくするよう、初回精密検査費用助成や治療にかかる医療費の助成制度等を分かりやすく掲載しております。都内の商工会議所や健康保険組合等に配布してございます。
陽性者向けのチラシは、精密検査の必要性などを分かりやすく解説したもので、今年度新規に作成しております。こちらになります。今年は区市町村、肝疾患診療連携拠点病院などに配布しまして、今後も職域などに広く配布することで、陽性者を適切な医療につなげていくよう啓発に努めてまいります。
6ページをご覧ください。東京都職域健康促進サポート事業でございます。平成29年度から東京商工会議所に委託しまして、従業員の健康に配慮した企業の取組を支援する東京都職域健康促進サポート事業を実施しております。リーフレットは、こちらになります。東京都がこれまで蓄積してきました健康づくり、がん対策、肝炎対策、感染症対策についての知見を東京商工会議所の健康経営アドバイザーに付与しまして、その健康経営アドバイザーが中小企業等の経営者層などを訪問して、肝炎対策を含め、従業員の健康に配慮した取組を促しているものです。年間1万社に普及啓発を行っておりまして、昨年度の実績としましては、1万235社に対して、啓発を実施しているところです。来年度も引き続き、この取組を継続してまいります。
続きまして、8ページ、肝炎ウイルスの受検勧奨及び実施体制の整備でございます。
肝炎ウイルス検査につきましては、(2)の健康増進事業、(3)特定感染症検査等事業により実施しております。健康増進事業は、区市町村が実施する40歳以上への肝炎ウイルス検査と個別勧奨、特定感染症検査等事業は、都、区及び保健所設置市が実施します、健康増進事業の対象者以外への肝炎ウイルス検査が対象となっております。これらを補完する区市町村の財政支援として、(1)医療保健政策区市町村包括補助事業により、受検勧奨や受検歴把握の取組を支援しております。各事業における肝炎ウイルス検査の実績は、下の段をご覧ください。B型、C型、いずれも平成27年度から令和元年度にかけまして、受診者数及び陽性率の合計は減少傾向となっております。陽性率については減少傾向ではありますが、全国的にも自治体の肝炎ウイルス検査の陽性率は減少傾向でございます。引き続き、区市町村における肝炎ウイルス検査の実施体制を確保して肝炎ウイルスの早期発見につなげてまいりたいと思っております。以上でございます。
○小池会長 ありがとうございました。ただいま、資料1の全体像の説明の後、資料2-(1)、資料2-(2)について、説明がありました。
それでは委員の皆様、ご質問、ご意見がございましたらよろしくお願いします。
いかがでしょうか。例年どおりの、今の陽性率の話ですけれども、それからほかの部分に関しても、ご質問がございましたらお願いします。
○長嶺健康推進課長 失礼します。こちらのリーフレットを作りまして、陽性者の方々を医療機関に速やかにつなげるよう、配布しております。
○小池会長 はい。
○米澤委員 すみません、東京肝臓友の会の米澤です。
○小池会長 どうぞ。
○米澤委員 今のご説明で、このリーフレットを使って、陽性者フォローをされているということだったんですけれども、陽性者の方にこれを直接お渡ししてるということなんでしょうか。
○長嶺健康推進課長 はい。こちらのリーフレットは区市町村に配っておりますので、区市町村のほうから陽性者の方々に郵送等でお配りしているかと思います。
○米澤委員 はい。ありがとうございました。
○小池会長 ほかはいかがでしょうか。よろしいですかね。
それでは、次に、議事の1の「東京都の肝炎対策の取組実績等について」のうち、資料2-(3)「肝炎医療の提供体制及び人材育成」、それと、資料2-(4)「肝炎患者等への支援」について、事務局から説明をお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 それでは説明をさせていただきます。資料2-(3)、肝炎医療の提供体制及び人材育成のところをお開きください。1枚おめくりいただきまして、10ページをご覧ください。
肝炎支援ネットワークの充実でございますが、東京都では、虎の門病院、それから武蔵野赤十字病院に拠点病院をお引き受けいただいておりまして、この二つの病院にネットワークの中心的な役割を担っていただいております。さらに拠点病院のほかに、地域における中核的な役割を担う医療機関として、幹事医療機関を11か所指定しております。また、肝臓専門医療機関につきましては、肝臓専門医、または指導医が在籍するということを要件に、都内に399か所、都外に250か所、計649か所を指定しております。
続いて、11ページに移りまして、肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会でございます。こちらは、都内の肝炎治療及び拠点病院の事業について協議する場でございまして、二つの拠点病院と11の幹事医療機関で構成されております。令和元年度、2年度の実施内容も掲載しております。今年度は新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえ、こちらも書面開催となっておりますが、特にC型肝炎地域連携パス、これも後ほどご説明いたしますが、こちらもより一層の連携、協力、職域向けにウイルス肝炎研修会等、様々な情報を共有させていただいたところでございます。
続いて、12ページをご覧ください。こちらが、肝炎の専門医療従事者研修に関する実績でございます。拠点病院では、肝炎治療の水準の向上に資するための医療従事者を対象にした研修を実施していただいております。令和2年度の実績につきましては、12月までの9か月分の実績にはなりますが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になってしまった会もありまして、例年より実績は少ないのですが、迅速にオンラインでの対応ということで、YouTubeでの配信やZoom利用での開催をしていただいているところでございます。
続いて13ページ、健康管理手帳の作成・配布です。こちらも例年どおり、それぞれ2万6,000部の作成させていただいております。
続いて14ページがC型肝炎地域連携パスの運用でございます。
この事業は、29年度の7月より実施しておりまして、実施計画には数値目標も掲載させていただいている事業です。具体的な事業内容は、かかりつけ医がC型肝炎ウイルス陽性者等を肝臓専門医療機関に確実につないで、それから肝臓専門医療機関が地域連携パスを発行し、登録する。インターフェロンフリー治療が終了した後も、地域連携パスを活用することで、かかりつけ医、肝臓専門医療機関の双方で継続観察が行えるものでございます。例えば、パスを通じてかかりつけの先生が、患者さんが専門医療機関で半年に1回ぐらいCTを撮っているような情報が分かれば、かかりつけ医の先生もそろそろ専門医療機関に行く時期じゃないかというところで、患者さんに聞いていただいたりということもできるのではないかとは思っております。この連携パスを運用することで、今まで検査で陽性とは分かっていたけれども、なかなか専門医療機関につながっていないとか、既に治療を終えているが、定期的な観察中断されているというような方も、専門医療機関に着実につながるというところを期待しておる事業でございます。
令和2年度の数値目標ですが、登録数1,300人としておりまして、その結果については、表の累計登録者数を見ていただきますと1,356名ということで、目標は達成されたというところです。このうち、新規の登録者が146人で、かかりつけ医から肝臓専門医療機関につなげていただいたという方も56人いらっしゃるという状況でございます。ネットワークの各医療機関や本協議会の委員の皆様のご協力のもと、無事数値目標を達成させていただき、本当にありがとうございました。引き続き、かかりつけ医の先生方へ情報が浸透するように、地区医師会の先生方向けの連携パス協議会を開催して、ご協力を呼びかけさせていただきたいと思っております。また専門医療機関、幹事医療機関の先生方には個別に通知差し上げたり、連絡協議会で協力をお願いしてきているところでございます。また肝臓専門医療機関におきましては、定期報告の中に登録数を書いていただく欄を設けることを前回の協議会でご了承いただいて、そちらの運用も始まっているところです。
来年度の数値目標につきましては、計画案のところでご説明をさせていただきたいと思います。
続いて15ページ、ウイルス性肝炎重症化予防の推進でございます。
こちらは、初回精密検査費用及び定期検査費用の助成ということで、令和2年度につきましては、9か月分の実績でございます。初回精密検査につきましては、令和元年度より職域、令和2年度からは妊婦健診、手術前検査で陽性になった方も対象となっております。
続いて、16ページ目の肝炎医療費助成の実績でございます。
こちらは、例えば一番右のインターフェロンフリー治療のところなどを見ていただきますと、26年度の後半からインターフェロンフリー治療が出てきまして、27、28と非常に、患者様が多くなった、助成数が多くなったという状況ではございますが、近年少し状況が落ち着いております。令和2年度は9か月分とはなりますが、実績をご参照いただければと思います。
続いて、17ページ目の肝がん・重度肝硬変治療研究の促進でございます。こちらは30年度の12月から始まりまして、B、C型肝炎に起因する肝がん・重度肝硬変患者様の医療費の負担の軽減を図るとともに、合わせて臨床データも収集して、治療研究も促進するというものでございます。
こちらの医療費助成の実施主体は都道府県となっておりまして、医療費助成の対象となるには、B、C型肝炎のウイルスに起因する肝がん・重度肝硬変であること、所得制限、年収が370万円未満であること、対象は入院医療で、かつ過去1年間の間で高額療養費の限度額を超えた月が4月目になった場合という様々な条件があります。さらに、こちらは医療を全て指定医療機関で受けるということになっております。
真ん中のところに、これまで認定要件として都道府県が指定する指定医療機関で入院していることが必要でしたが、運用の弾力化ということで、指定医療機関以外でも、3月の算定というのは可能とされているところでございます。
また、国では全員一律1万円まで自己負担があるのですけれども、東京都では、住民税非課税世帯については自己負担なしというような形で上乗せして助成をしております。
指定医療機関については現在65か所、また、新規認定数は32件となっております。
続いて18ページをご覧ください。
現制度の要件は先ほどご説明したとおりですが、事業見直しの話が出ております。本事業については、国費で14億円予算を確保しているのですけれども、助成実績が当初見込みを大幅に下回っているということで、患者団体様からも要件緩和の要望がなされていたものと思います。こちらを踏まえまして、今年度については、事業の周知と実態把握、それから運用の弾力化がなされました。そして、来年度以降の見直し案が国から示されておりまして、通院治療、分子標的薬を用いた化学療法も対象にすること、対象月数の短縮、入院4月目からが、入院または通院で3月目と見直される予定となっております。
続いて、19ページ目でございます。職場での肝炎対策の理解推進ということで、これまでも東京都では、昼間人口と事業者数が多いということから職域に特化して、コーディネーターを養成するということで、取組を進めているところでございます。まずコーディネーター養成コース1として、医療系の資格を持たない方を中心としたコース、それから養成コース2として、産業医や保健師さんの医療系の資格を持つ方ということで、二つのコースをご用意しておりまして、今年度は、計122名のコーディネーターを養成いたしました。また、新規で(2)のところ、スキルアップ研修を実施しまして、56人が修了されました。
続きまして、資料2-(4)、21ページ目をお開きください。
肝疾患相談センターの運営でございます。23ページが本年度の実績になっておりますので、相談内訳等はそちらをご参照ください。内訳の傾向には変わってはいないのですけれども、コロナの影響で、オンラインやウェブでの配信で対応していただいておりますが講演会等の中止などもあって、実績が例年とは少し違う形になっております。
続きまして、25ページ、患者サロン等の実績でございますが、こちらもYouTube配信で対応していただいております。
27ページの肝炎、肝臓病患者向け医療講演会及び相談会ということで、こちらは、今日もご参加いただいております東京肝臓友の会さんに委託して実施しており、こちらもコロナの影響でWeb配信での対応をいただいております。ご協力ありがとうございます。長くなって申し訳ございませんが、実績報告は以上でございます。
○小池会長 どうもありがとうございました。ただいま資料2-(3)、2-(4)について説明がありました。
委員の皆様、ご質問、ご意見がございましたらよろしくお願いいたします。去年の春先は中止になるような会も多かったわけですけども、後半には、Web配信という形でやっていただいていて、全体的にコロナの影響があったということかと思います。
○米澤委員 すみません、米澤です。
○小池会長 どうぞ米澤さん。
○米澤委員 10ページの肝炎診療ネットワークの充実というところで、拠点病院と幹事医療機関についてご説明がありました。拠点病院というのは、肝疾患相談センターを設けておられて、様々な肝炎対策の中心的役割を担っているということを私たちも十分理解をしておりますが、この11の幹事医療機関について、私たちも見えにくい部分があって、その位置づけと役割について、具体的にご説明いただけませんでしょうか。
○泉委員 武蔵野赤十字病院の泉です。幹事医療機関の連絡協議会をやっておりまして、この11病院の幹事医療機関の先生方にお集まりいただいて、拠点病院である虎の門病院、武蔵野赤十字病院が1年ごとに交代で幹事をさせていただいております。
そこで東京都でやっている肝炎対策についてのご説明と、主として、連携パスの推進を図っていただくという指導的な役割を幹事医療機関にお願いしております。令和元年度までは集合形式の説明会ができたのですが、残念ながら令和2年度はコロナで書面開催となりましが、大学病院として指導的な役割を果たしていただいて、また、院内でもC型肝炎の連携パスを普及していただくということをご説明させていただいているということです。以上です。
○小池会長 泉先生、どうもありがとうございました。
○米澤委員 この11か所というのが、23区内にしかないのですけれども、西側、多摩地域が、手薄になっているのではないかというふうな危惧をするのですが、その辺りはいかがなのでしょうか。
○泉委員 連携パスの説明会は、各地区医師会の代表の方々にお集まりいただいて開催しております。残念ながら令和2年度はコロナで書面開催となったのですが、多摩地区も含め各医師会の代表の方に集まっていただいて、連携パスの説明会をやっております。
○小池会長 泉先生、ありがとうございます。
その他、ほかにご質問はございますか。
○米澤委員 すみません、米澤です。
○小池会長 はい、どうぞ米澤さん。
○米澤委員 13ページの健康管理手帳についてなんですけれども、中身について、意見を述べさせていただいてもよろしいでしょうか。
C型ですけど、HCのほうで、10ページに治療法とあるのですが、抗ウイルス療法として、まず一番最初にインターフェロン治療が出てきます。陽性だと分かった患者が、最初にこれを見て第1番目にインターフェロン治療について説明があると、ちょっとびっくりしちゃうのと、こういう治療をやらなきゃいけないのかと思う方がいるかもしれません。日本肝臓学会の治療ガイドラインにも、ジェノタイプを問わずに初回治療、再治療ともDAAによるインターフェロンフリー治療が推奨されるとありますので、この辺りをちょっとご考慮いただきたいかなと思います。
○小池会長 そうですね。抗ウイルス治療を順番に説明しているだけですが、確かに、現在となってしまうと、この順番は考えたほうがいいような気がしますね。その辺は見直すことをいたしましょうか。今現在、インターフェロンは本当に少量しか使われておりませんので。
ほかにはいかがでしょう。
重度肝硬変の件は、今度の4月からの話ですから、見直しに関しては、まだこれ以上のことは分からないということになります。
○伊藤委員 よろしいですか。
○小池会長 はい、どうぞ。
○伊藤委員 B肝原告団の伊藤です。連携パスについて、ちょっとご質問させていただきます。
○小池会長 はい、どうぞ。
○伊藤委員 現状、連携パスに関してC型肝炎のみになっていますけれども、B型肝炎に関しての連携パスのほうは、東京都と話していたときに今後検討するという話を一回聞いたことあるのですけども、今後どういう形でB型肝炎に関して、連携パスを運用するかについてお聞きしたいのですが。
○鈴木疾病対策課長 たしかに、こちらはC型肝炎のみの運用になっておりまして、B型肝炎についての運用には至ってはいない状況でございます。C型肝炎に関しての運用を進めていて、数値目標をたてて慎重に進めているところではございますので、今後の課題として、貴重なご意見として承りたいと思っております。
○伊藤委員 ぜひともよろしくお願いします。まだ、Cは、今投薬で治る薬ができていますけれども、まだBは現状無理ですので、この辺、連携パスに関して、運用がBのほうもかなり有効じゃないかなと思いますので、よろしくお願いします。
○小池会長 はい、今後検討いただくということでお願いしたいと思います。
その他、ご質問ございますでしょうか。
○米澤委員 はい、米澤です。
○小池会長 どうぞ。
○米澤委員 19ページの職場での肝炎対策理解推進というところで、これはコーディネーターの養成に関して、これも大変恐縮ですが、何度も協議会の場でも申し上げておりますけれども、やはり私たち患者は、医療機関に肝炎コーディネーターを置いてほしいという要望があります。
職域という小さな枠の中だけではなく、都民全員が対象となる医療機関で、ぜひ肝炎医療コーディネーターを育てていただいてほしいというふうに考えております。せめて、拠点病院、幹事医療機関には置いてほしいなというふうに思っています。よろしくお願いします。
○小池会長 事務局のほうお願いします。
○鈴木疾病対策課長 こちらもいつも貴重な意見を賜っております。現在の肝炎指針に基づき職域に重点を置いて取り組んでおりまして、繰り返しにはなってしまいますが、当面は、こちらで推進させていただきたいと思っております。引き続き、貴重な意見として承りたいと思っております。
○小池会長 ほかに質問はございませんでしょうか。
(なし)
○小池会長 もしよろしければ、続きまして、議事の2「令和3年度肝炎対策実施計画(案)について」に移ります。資料3について、事務局から説明をお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 それでは、28ページ、肝炎対策実施計画の令和3年度の案のご説明申し上げます。
今年度は、これまでご説明させていただいた取組を引き続き計画案に反映させていただく形ですので、変更点を中心にご説明をさせていただきます。
それでは、資料の31ページまでおめくりいただきたいと思います。
まず、地域連携パスの運用の数値目標のところでございます。こちらも、昨年1,300人としたのと同様に、来年度の計画につきましても、本年度の累計実績プラスかかりつけ医からの新規登録を足した形で、1,410名というところで、数値目標については進めさせていただければと思っております。
それから、32ページでございます。
重症化予防の検査費用助成事業の項目でございますが、32ページに追記をさせていただいております。医療費助成により把握した肝炎患者さんに対しては、定期検査の費用助成制度について個別に周知するということで、継続的な受検、受診を促すというところを追記させていただいております。
それから、同じページ、(5)と書いてあります、肝がん・重度肝硬変治療研究の促進のところでございます。こちらは、令和3年度に制度見直しが予定されておりますので、国の動向を注視して、改正後は円滑な事業実施に向けて、患者や医療機関への周知を図るというところを追記させていただいております。来年度に向けた計画案の主な修正点は以上になります。
○小池会長 今、資料3について説明があったので、計画案についてご質問、ご意見をよろしくお願いいたします。
私から質問していいですか。32ページの一番下の(6)の肝硬変治療薬開発の推進というのが、東京都医学総合研究所における取組について、以前から書いてあるのですが、進捗状況を確認して基礎研究をしているとか、そういう文言が入ったほうがいいような気がします。何か発表はされているのかなというのが率直な疑問でございます。
○鈴木疾病対策課長 事務局です。ご指摘ありがとうございます。
こちらの研究、令和3年度までというところで、終了時にはもちろんご報告なども考えておりますが、進捗状況で記載できることがあるか、再度確認をいたしまして、追記できる面があれば、修正したいと思います。
○小池会長 分かりました。よろしくお願いします。
質問ございましたらよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。特にございませんか。
(なし)
○小池会長 よろしいですか。特にご質問がないようでございますので。それでは、今の確認していただいて、必要があれば修正していただくことをお願いしたいと思います。
○鈴木疾病対策課長 では、そのようにさせていただいて、内容の確認は会長に一任させていただいて、決定後に皆様にご報告するということでよろしいでしょうか。
○小池会長 よろしゅうございますか。確認をさせていたただいてということにいたします。
次に、東京都ウイルス肝炎対策協議会の今後の開催スケジュール案についてですね。事務局からお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 資料35ページ目をお取り出しください。
国が、平成28年6月に肝炎対策推進に関する基本的な指針を策定し、それを受けて都では東京都肝炎対策指針を29年3月に策定しており、肝炎医療の進歩や社会状況に応じで、少なくとも5年ごとに見直すことになっております。今後、国の指針の見直しが予定されておりますので、そちらのスケジュールに合わせて、都の指針の改正に向けた検討を来年度から行いたいと思います。
スケジュール案でございますが、前回、5年前の改定時の国のスケジュールに合わせ、協議会を複数回行って決定をしたという経緯を踏まえまして、現在国の協議会が、第26回が4月から5月の間、第27回が7月から8月の間、第28回が9月から10月の間に予定されており、その間に、指針の案が示され、その3か月半後くらいに、基本指針が確定したものが告示されるというスケジュールが見込まれております。国のスケジュールが早まれば、できるだけ早めに対応したいとは考えておりますが、現状のスケジュールの想定に合わせて、都としては、11月から12月に協議会を1回開催し、これまでの取組状況の報告をし、国の指針案を情報共有して今後の指針に向けて議論し、年度末に第2回目、こちらで都としての案を取りまとめて、また、例年の実績の確認も行い、年度明け、夏くらいまでに3回目を開催し、令和4年度中に新たな指針を策定するというスケジュールを予定しております。説明は以上です。
○小池会長 はい、ありがとうございました。ただいまのご発言にご質問、ご意見がございましたらお願いいたします。
コロナの影響等で国のほうの進み方もちょっと遅れがあるというようなことで、どうしてもその影響が出ております。いかがですか。よろしゅうございますか。
(なし)
○小池会長 はい、ありがとうございます。それでは本日の議事はこれまでといたします。肝炎対策事業について、引き続き着実に事業を実施していただきたいと思っております。
では最後に、事務局より今後の予定と連絡事項がございましたら、よろしくお願いいたします。
○鈴木疾病対策課長 はい、本日は貴重なご意見をいただきまして、誠にありがとうございました。
今後の予定ですが、令和3年度肝炎実施計画につきまして、正式に決定しましたものを委員の皆様にご連絡いたします。また、その後、東京都ホームページにも公表することとしております。委員の皆様には、今後ともお力添えをいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。本日はありがとうございました。以上をもちまして、閉会とさせていただきます。
○小池会長 はい、どうもありがとうございました。
○鈴木疾病対策課長 ありがとうございました。
(午後 7時59分 閉会)
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このページの担当は 保健政策部 疾病対策課 疾病対策推進担当(03-5320-4476) です。