魚を食べたら少しピリピリ感があり、じんましんが。ヒスタミン食中毒とは何ですか?【食品安全FAQ】
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回答
- ヒスタミンによる食中毒は、カジキ、マグロ、ブリ、サバ、イワシ等「赤身魚」と呼ばれる魚に多く含まれるアミノ酸の一種であるヒスチジンが、ヒスタミン産生菌により多量のヒスタミンに変わってしまった時に起こります。症状は、顔面紅潮やじんま疹、頭痛、発熱などのアレルギー様症状で、魚やその加工品(干物、つみれ等)を食べた直後から出始めます。
- ヒスタミン食中毒を防ぐためには、漁獲・加工・流通・販売・調理までの各過程で適切な温度管理をするなど、一貫した衛生管理が必要です。
- 一度できてしまったヒスタミンは、加熱しても分解されないため、信頼できるお店から保存状態の良い材料(鮮魚、干物・つみれ等の加工品)を購入するようにしましょう。
- 購入した魚介類は、凍結・解凍を繰り返したり、長期間冷蔵保管することを避け、速やかに食べるようにしましょう。
詳細
ヒスタミン産生菌とは
ヒスタミン産生菌には、海にいるものや人や動物の腸管内にいるものなどたくさんの種類があり、魚の加工中に汚染される場合もあれば、水揚げ時に既に汚染されている場合もあります。ヒスタミン産生菌は、冷蔵でも増殖することがあるため、注意が必要です。
どんな魚がヒスタミン食中毒の原因となりやすい?
近年の東京都内で発生したヒスタミン食中毒の原因は、カジキ、マグロ、ブリ、サバ、サンマ、イワシ、シイラ等が原因(疑い含む)でした。ヒスチジンが多く含まれる赤身魚は、ヒスタミン食中毒の原因になりやすいと言われています。
ヒスタミン食中毒予防のポイント
- 購入時:新鮮なものを購入しましょう。
- 保存時:すぐに食べない場合は、冷凍庫又は冷蔵庫で保存します。凍結・解凍を繰り返したり、冷蔵でも長期保存しているとヒスタミンが増えてしまうことがあります。すでにヒスタミンができてしまっている場合は、凍結してもヒスタミンは減りません。長期保存せず、早めに食べしましょう。
- 食べる時:一度増えてしまったヒスタミンは、加熱しても減りません。「ピリピリ」と舌や唇に刺すような感覚があった場合は、すぐに食べるのを中止してください。
参考ホームページ
記事ID:115-001-20240726-006106