女性に配慮したAEDの使用方法について
AEDとは
Automated(自動化された) External(体外式の) Defibrillator(除細動器)の略であり、日本語では「自動体外式除細動器」と言われています。
けいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器です。平成16年7月より医療従事者ではない一般市民でも使用できるようになりました。
AEDの救命効果
日本では毎日多くの人が心臓突然死で命を失っています。
その原因の多くは「心室細動」と呼ばれる重篤な不整脈です。心室細動になると、心臓は震えるのみで血液を送り出せなくなります。数秒で意識を失い、数分で脳をはじめとした全身の細胞が死んでしまいます。
心室細動からの救命には、迅速な胸骨圧迫(心臓マッサージ)と電気ショックが必要です。
電気ショックが1分遅れるごとに、救命率は10%ずつ低下すると言われています。
AEDを取り巻く新たな課題
令和元年5月に、京都大学等の研究グループから、次のような報告がなされました。
全国の学校の構内で心停止となった子ども232人について、救急隊が到着する前にAEDのパッドが装着されたかどうか調べたところ、小学生と中学生では男女に有意な差はありませんでしたが、高校生になると大きな男女差が出ていました。
研究グループによると、女性の服を脱がせることへの抵抗感から、AEDの使用率に男女差が生じているのではないかと分析されていました。
AEDは電源を入れて2枚のパッドを素肌に貼りますが、服をすべて脱がせる必要はなく、下着をずらして貼ることで対応できます。また、パッドを貼ったあと、 その上から服などをかけて肌を隠すようにしても、AEDの機能に影響はありません。
女性に配慮したAEDの使用方法等を記載した、普及啓発資材を作成しました
多摩府中保健所では、女性に配慮したAEDの使用方法があることを広く周知し、性別に関係なくAEDを使用できるよう、さらにAEDの使用に対する心理的抵抗感を軽減できるよう、普及啓発資材(1、2)を作成しました。
AEDを適切に使用するためには、日頃の保守点検が重要です。当資材1には保守点検等の情報も併せて記載し、設置されているAEDの性能低下や使用ができない状態に陥ることを防止することも目的としています。
当資材(1、2)の作成にあたっては、専門家である「公益財団法人 日本AED財団」の監修を受けました。
これらの啓発資材のデータ利用について
行政機関が利用される場合には、以下の2点に配慮の上、ご利用ください。(使用許諾等のための東京都多摩府中保健所へのお問合わせは不要です。)
- 当該資料の出典が当所であること(当所作成物であること)がわかるようにすること。
- 市民等からの問合せ先が、当該データを利用される行政機関(利用者)であること及びその連絡先を明示すること。
また、行政機関以外の方の当該法人内等での私的利用(社員への教育、自社内AEDへの掲示等)の場合も、使用許諾等のための東京都多摩府中保健所へのお問合わせは不要です。
普及啓発資材1
リーフレット等としてお使いください。
表面
裏面
普及啓発資材2
傷病者にかぶせる被覆材(風呂敷等)の案内用としてお使いください。
表面
裏面
普及啓発資材の活用例
資材1の活用例
資材2の活用例
- AEDの下段にスペースがある場合
- AEDの背後に被覆材を設置する場合
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お問い合わせ
このページの担当は 多摩府中保健所 生活環境安全課 薬事指導担当 です。