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ゲートキーパーについて

ゲートキーパー(Gatekeeper)とは、「門番」という意味です。
自殺対策におけるゲートキーパーとは、「自殺のリスクにつながるような悩みに気づき、声をかけ、話を聴き、必要な支援につなげ、見守る人」のことです。
特別な資格は必要ありません。
身近な人のこころといのちを支えるために、あなたもゲートキーパーについて学んでみませんか?

1 気づく

自殺直前の様子

 自殺の危険因子(「表情が暗い」「元気がない」等)を満たしていて潜在的に自殺の危険が高いと考えられる人に、以下のような様子が認められた場合、自殺が実行に移される危険が高く注意が必要です。
・感情が不安定になる。突然、涙ぐんだり、落ち着かなくなり、不機嫌で、怒りやイライラを爆発させる。
・これまでの抑うつ的な態度とはうって変わって、不自然なほど明るく振る舞う。
・性格が急に変わったように見える。
・投げやりな態度が目立つ。
・身なりに構わなくなる。
・仕事の業績が急に落ちる。職場を休みがちになる。
など
※その他のサインについては、ページ中段の「ゲートキーパー手帳」を御参照ください。

気づいたら声をかける

 仕事や日常生活の中で出会う人が、気になる様子があったら声をかけ、「心配している」というメッセージを伝えます。
声かけの例:「どうしましたか?」「眠れていますか?」「何かお困りですか?」

2 受け止める(傾聴)

(1)どこにも相談できずにやっとの思いで相談しようと決意した方もいるので、「相談してよかった」と感じてもらえるよう、丁寧な態度を心がけます。話をそらさず、本人の気持ちを十分に受け止め、訴えに耳を傾けます。
※辛い心境をじっくり聴いてもらうことによって、本人の気持ちは楽になります。
※聴いてもらい安心する場合もあり、それで終了となることもあります。
※「(相談員と)一緒に考えましょう」という姿勢が大切です。
                                                    
(2)相談者の話によく耳を傾けると、最初に訴えていた問題の背後に別の問題が潜んでいることが明らかになる場合があります。
 多くの問題を抱えている相談者は、混乱して話がまとまらないことがあるので、問題を整理しながら、困っていることを十分に受け止めます。
                                                     
(3)話をそらさずに、本人の気持ちを十分受け止めたうえで、「あなたが今後も安心して生活を営めるよう、できることを一緒に考えていきましょう。」など、相手が安心できるような言葉かけをします。
                                                     
(4)健康相談の窓口で多重債務の問題をキャッチしたり、生活相談の窓口でこころの問題をキャッチする等、担当と異なる分野の問題への対応が必要となった場合は、困っている状況をきちんと受け止めた上で、適切な専門相談機関に確実につなげます。

3 つなぐ

 自殺を考えるほど悩みを抱えている人には、多くの場合、その背景に様々な問題が複雑に絡み合っている状況がみられます。そのため、最初に相談する窓口は、こころの相談の窓口とは限りません。また、背景にある問題の改善がなければ、根本的な解決にはつながりません。
 自殺を防ぐためには、相談者が最初に訪れた相談窓口の相談員が、ゲートキーパーとして、本人の話をしっかり受け止めた上で、本人の抱える問題に応じて、関係機関と連携し、継続的な支援ができるようにすること(=”つなぐ”こと)が大変重要です。

つなぐときのポイント

・ つなごうとしている相談機関が適切かどうか不明確な場合は、事前にその相談機関へ確認したうえで、相談者に相談窓口の情報提供を行う。
・ 相談者が自ら相談することが困難であると判断される場合は、本人の了解を得たうえで、相談員が代わりに連絡を取ったり、立場や役割によっては、窓口に同行する等の支援も検討する。
・ 本人の了解を得ていても、相談機関へ個人情報を提供する場合は、必要最低限にとどめる。
・ 本人に、相談機関への連絡先を確実に伝える。相談機関に出向く必要がある場合は、交通手段も確実に知らせることが、相談行動を高める。
・ 本人が専門相談機関へ相談できた場合、その結果報告の義務はないが、相談を受けた者として「心配している」ことは伝え、必要があれば今後も相談に乗ることを伝える。

相談機関の選び方(例)

〇 心身の健康問題を抱えている場合
・ 医療機関への受診の必要性を判断できないとき → 保健所や市町村の健康相談窓口を紹介します。
・ うつ病などの精神疾患と考えられるとき → 保健所の精神保健相談の窓口や、精神保健福祉センターを紹介します。
・ つなげるべき医療機関がわからないとき → 保健所等の窓口や、24時間医療機関案内を行っている「東京都保健医療情報センター(ひまわり)」に問い合わせます。

〇 経済問題を抱えている場合
・ 多重債務の問題を抱えているとき → 消費生活総合センター、区市町村の消費生活相談窓口、法テラス等の法的な相談ができる窓口を紹介します。相談の際に用意する書類などを事前に確認し、当日持参するよう相談者に伝えるとスムーズです。
・ 生活に困窮しているとき → 区市町村の生活相談の窓口(福祉事務所)の紹介を検討します。

〇 家庭問題を抱えている場合
・ 育児の悩みがあるとき → 区市町村の子供家庭支援センター、児童相談所を紹介します。
・ 家庭内暴力などの問題があるとき → 区市町村の配偶者暴力の相談窓口、東京都女性相談センターや東京ウィメンズプラザを紹介します。東京ウィメンズプラザでは、男性からの相談も受け付けています。
・ 親族の介護の悩みがあるとき → 区市町村の高齢者福祉の窓口を紹介します。

※ こちらの記載は主な例です。
個別の対応に当たっては、以下「つなぎ先となる相談窓口」のページに記載の各相談窓口の「相談内容」を確認のうえ、相談者に寄り添った支援につなげていただきますようお願いいたします。

つなぎ先となる相談窓口

相談窓口等

自殺の背景となる、多重債務、いじめ、過労、健康問題、家庭問題など様々な問題に対応している相談機関・窓口等が、「こころといのちの相談・支援 東京ネットワーク」として連携協力し、自殺予防に取り組んでいます。

ゲートキーパー啓発動画「気付いたら 声をかけるその勇気」

自殺につながるような悩みを抱える方に気付き、対応をするゲートキーパーの役割について、分かりやすく紹介する動画を作成しました。
15秒バージョンと30秒バージョンがあります。ぜひご覧ください。
<話してみよう 糸口見つかるから> 

  • 15秒バージョン                                               

  • 30秒バージョン

ゲートキーパー養成研修

「ゲートキーパー養成研修」は区市町村が実施しています。
「ゲートキーパー養成研修」の実施日程等については、区市町村の自殺対策担当部署まで個別にお問い合わせください。

ゲートキーパー養成研修に関する主な資料

ゲートキーパー啓発リーフレット(ご存じですか?ゲートキーパー)

身近なゲートキーパーリーフレット

ゲートキーパー手帳

ゲートキーパー指導者のための手引き(平成23年版=最終版)

事業場向け(企業向け)ゲートキーパー養成に係る資材

企業等における過労自殺やメンタル不調等が原因で起きる自殺の防止に向け、職場内での自殺のリスクにつながるような人々の悩みに気づき、声をかけ、話を聴き、必要な支援につなげる存在であるゲートキーパーの養成に係る資料を作成しました。

東京こころといのちのゲートキーパー手帳(事業場向け) <PDF>

東京こころといのちのゲートキーパー手帳(事業場向け) <デジタルブック>

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。【事業場向け】東京こころといのちのゲートキーパー手帳(令和4年3月発行)

ゲートキーパー養成啓発動画(事業場向け)

「東京こころといのちのゲートキーパー手帳」の内容をまとめた動画を作成しました。(再生時間 約20分)
事業所におけるゲートキーパー養成のための資料としてご活用ください。

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お問い合わせ

このページの担当は 保健政策部 健康推進課 自殺総合対策担当(03-5320-4310) です。

本文ここまで


以下 奥付けです。