このページの先頭です


よくある質問 Q&A

Q1 デング熱とはどんな病気ですか?

デング熱は、デングウイルスに感染した蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)に刺されることによって生じるウイルス感染症です。
デングウイルスを媒介する蚊が生息する熱帯・亜熱帯地域で多くみられ、全世界で年間約1億人の患者が発生していると推測されています。流行地から航空機によって感染した蚊が運ばれるなどして、国内でも感染する可能性がある疾患です。

Q2 デング熱の病原体は何ですか?

デングウイルスを原因とします。
デングウイルスは日本脳炎などと同じフラビウイルス科(同属) に属し、4つの血清型(1・2・3・4型)があります。感染した型のウイルスには免疫を得ることができます。

Q3 どのようにして感染するのですか?

デングウイルスに感染した蚊(ヤブカ属:ネッタイシマカ・ヒトスジシマカが代表的な種)に刺されることによって感染が成立します。ヒトからヒトに直接感染することはありません。また、感染しても発症しないことも多くみられます。

Q4 潜伏期間はどのくらいですか?

潜伏期間は2~15日(多くは3~7日)です。

Q5 どのような症状がでますか?

【初期症状】
突然の高熱で発症し、頭痛、眼(か)痛、顔面紅潮、結膜充血を伴い、発熱は2~7日間持続します。
【初期症状に続き】全身の筋肉痛、骨関節痛、全身倦怠感を呈します。
【発症後3~4日後】胸部、体幹から始まる発疹が出現し、四肢、顔面に広がります。
※症状は1週間程度で回復します。

なお、ごくまれに一部の患者において、発熱2~7日後、血しょう漏出に伴うショックと出血傾向を主な症状とする重篤な症状が出現することがあります。

Q6 重い病気なのですか? 患者の経過、予後は?

デング熱は、体内からウイルスが消失すると症状が消失します。予後は比較的良い感染症です。
しかし、まれに(約1~5%)患者の一部では、出血傾向やショック症状を呈するデング出血熱を起こします。この場合も適切な治療が行われれば、多くの人は回復します。
近年は日本国内で診断された患者で死亡した人はいません。

Q7 治療薬、治療法はありますか?

デング熱(デングウイルス)に対する特有の薬はありませんので、対症療法(点滴や解熱剤の投与など)を行います。ほとんどの患者はこの治療で後遺症もなく回復します。

Q8 患者の血液中にウイルスが確認される期間は?

血液中にウイルスが確認される期間は、発症日の前日から発症5日後までとされています。

Q9 治った患者から感染することはありますか?

患者が回復したころには血液中にウイルスは消失するといわれているため、治った患者が蚊に刺されても、その蚊から感染することはありません。
ただし、発熱等の症状がある間は蚊にさされると、その蚊にウイルスが感染しますので、症状がある間は蚊に刺されないように留意する必要があります。

Q10 予防接種はありますか? 予防はどうしたらいいですか?

デング熱に有効なワクチンはありません。そのため、予防は蚊との接触を避けることが主になります。

【予防=刺されないこと】
(1)デングウイルスを媒介するヒトスジシマカやネッタイシマカは日中に活動し、ヤブや木陰などでよく刺されます。その時間帯に屋外で活動する場合は、肌の露出を控え、長そで・長ズボンの着用が推奨されます。素足でのサンダル履きも避けたほうが良いです。
(2)虫よけスプレー・蚊の忌避剤等を使用し、屋外・屋内でも蚊に刺されないように注意しましょう。
(3)室内の蚊の駆除を心がけましょう。
(4)水たまり等、蚊幼虫の発生源を作らないように注意しましょう。

【海外渡航時】
ワクチン等はないので、蚊に刺されないように注意してください。

Q11 一度デング熱にかかると、そのあとは免疫がついて感染しなくなりますか?

デングウイルスには4つの血清型(1型、2型、3型、4型)に分類され、例えば1型にかかった場合、1型に対しては終生免疫を持つとされていますが、他の血清型に対する免疫は数か月で無くなり、その後は他の血清型には感染しうるようになります。この再感染時にデング出血熱になる確率が高くなると言われています。

Q12 現在、デング熱発症を疑うのですが、検査を受けられますか?

医療機関と保健所が相談のうえ、必要があれば検査を実施しますので、医療機関を受診してください。

Q13ヒトスジシマカの活動は何月頃ですか?また、一日のうちいつ頃、刺されやすいですか。活動範囲はどれくらいですか?

場所や地域、気候にもよりますが、媒介蚊であるヒトスジシマカは、5月から10月下旬にかけて活動していることが知られています。冬季に成虫は存在しないといわれています。また、成虫は、主に日中(朝方から夕方)、屋外で吸血しますが、屋内にも侵入します。活動範囲は、50~100メートルとされています。

Q14 ヒトスジシマカについて教えてください。

ヒトスジシマカは、日本のほとんどの地域(青森県以南)に分布しています。その活動時期は5月中旬~10月下旬です。ヒトスジシマカの幼虫は、例えば、ベランダにある植木鉢の受け皿や空き缶・ペットボトルに溜まった水、放置されたブルーシートや古タイヤに溜まった水などによく発生します。人がよく刺されるのは、墓地、竹林の周辺、茂みのある公園や庭の木陰などとされています。

国立感染症研究所昆虫医科学部ホームページ
ヒトスジシマカの写真

Q15ヒトスジシマカの体内でデングウイルスは増えますか?

ヒトスジシマカの体内でウイルスは増え、デング熱流行を起こす能力がありますが、ネッタイシマカに比べるとその増殖は低いとされています。

Q16 ヒトスジシマカは越冬しますか?

ヒトスジシマカは卵で越冬します(卵越冬)。
なお、その卵を通じてデングウイルスが次世代の蚊に伝播した報告は国内外でありません。

Q17蚊の防除・駆除対策について教えてください。

蚊の成虫は、飛翔するため生息場所が広範囲となり、防除が難しくなります。したがって、蚊の防除は、水中に生息するボウフラを退治することが最も有効です(幼虫対策)。
特にヒトスジシマカは活動範囲が狭いので、蚊の発生が多い場所には、たいていの場合、周辺に蚊の発生源になる水たまりややぶなどが見つかります。これらの発生源に対し、場所に応じた対応策をとることが、蚊の発生防止につながります。

Q18 都は都内の蚊の生息状況などを調査していますか?

平成16年度から蚊のサーベイランスを行っています。平成27年度からはこれに加え、デング熱に特化した調査として、「デング熱媒介蚊サーベイランス」を実施しています。

東京都健康安全研究センターホームページ

Q19イベント会場やスポーツ施設等において、来場者が使用するための虫よけ剤(防除用医薬部外品)を設置してもよいですか?

設置することは差支えありませんが、施設管理者の責任で適正な使用について十分な配慮をしてください。
例えば、来場者に対して、製品の使用上の注意を確認してから使用するよう注意喚起を行う等の配慮をお願いします。

相談先

 デング熱に関することや蚊の駆除等に関することは、最寄りの保健所にご相談ください。
 (保健所の連絡先は、東京都保健医療局のホームページをご覧ください。)

お問い合わせ

このページの担当は 感染症対策部 防疫課 防疫担当(03-5320-4088,5892,3616) です。

本文ここまで

ローカルナビゲーションここから

デング熱について

ローカルナビゲーションここまで

以下 奥付けです。