エアゾル剤の規制
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エアゾル剤の規制は?
A:
「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」では、エアゾール剤に含まれる噴射剤や有機溶剤のうち、塩化ビニル、メタノール、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレンを規制しています。
また、スプレータイプの家庭用接着剤、塗料、ワックス、くつ墨、くつクリームについては、防菌・防カビ剤として配合されていた有機水銀化合物、トリフェニル錫化合物、トリブチル錫化合物も規制しています。
物質 | 規制値 |
---|---|
塩化ビニル | 検出しないこと |
メタノール | 5%以下 |
テトラクロロエチレン | 0.1%以下 |
トリクロロエチレン | 0.1%以下 |
有機水銀化合物 | 検出しないこと |
トリフェニル錫化合物 | 錫として1ppm以下 |
トリブチル錫化合物 | 錫として1ppm以下 |
塩化ビニル
通常、塩化ビニルモノマーと呼ばれています。
エアゾール剤の噴射剤として使用されていましたが、長期間吸入にによる発ガン性が判明したことから、家庭用として使用されているエアゾール製品については、塩化ビニルを使用させないという目的で、含有量に関する基準(検出しない。)を設定しました。
メタノール
化学工業の基礎物質として、また、農薬塗料等の溶剤として古くから使用されています。
家庭用品分野への用途として、家庭用塗料、シンナー、燃料及び家庭用エアゾール製品等に使用されています。
メタノールは「毒物及び劇物取締法」において劇物に指定されており、視神経障害等の毒性があります。特に、エアゾール製剤として使用されると、急速に気散し、経気道吸収されやすいので、家庭用品への無制限な配合は好ましくないとされました。
そこで、一般消費者用のエアゾール製品として家庭環境で使用されても安全が確保できるレベルまで制限することとして基準(5%以下)を設定しました。
テトラクロロエチレン
主に、ドライクリーニング溶剤や工業用の溶剤、洗浄剤として使用されており、家庭用としては、染み抜き剤、洗濯助剤等のエアゾル製品の成分、又は、難溶性の溶剤として使用されています。
しかしテトラクロロエチレンは、継続的に人体に吸入されると、体内蓄積し、肝障害、腎障害又は中枢神経障害を起こすおそれがあるので、家庭用品について基準(0.1%以下)を設定しました。
トリクロロエチレン
ほとんどが工業用で使用されていますが、家庭用としては、エアゾル製品の溶剤として使用されていました。しかしテトラクロロエチレンと同様の毒性があるので家庭用品について基準(0.1%以下)を設定しました。
トリブチル錫化合物
トリブチル錫オキシド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫アセテートの総称を指します。
防菌・防カビ剤として、繊維製品、家庭用塗料、家庭用ワックス等に使用されることがありますが、これらは皮膚刺激があり、経皮的に吸収されやすく、慢性毒性として生殖機能障害があることが判明したため、人体に直接接触する可能性がある家庭用品には、今後使用させないという目的で基準(錫として1ppm以下)を設定しました。
トリフェニル錫化合物
上記のトリブチル錫化合物と同様。
有機水銀化合物
殺菌・防カビ剤として、ワックス・くつ墨などに使用されたことがありますが、有機水銀化合物は皮膚障害や、中枢神経障害を起こします。
家庭用品(繊維製品・接着剤等)の使用態様からみて、経口的に体内に摂取されることはほとんど考えられませんが、経皮的又は吸入によって摂取され、人体に蓄積する可能性があります。
水銀化合物の人体への摂取量を人為的に増加させるチャンスを少なくするという観点から、人体に接触する可能性が高い家庭用品のうち、有機水銀化合物が使用される可能性の高いものについて基準(検出しない。)を設定しました。