最近話題の「ドライエイジングビーフ」って何ですか?熟成すると生でも食べられるのですか?【食品安全FAQ】
回答
- 近年関心が高まっている「ドライエイジングビーフ」ですが、現時点では統一的な定義や規格はありません。
- 「ドライエイジングビーフ」と聞くと生肉と異なる印象を受けるかもしれませんが、衛生面で見ると、生肉と変わらず、食中毒菌が付着している可能性があるため、十分に加熱して食べる必要があります。
詳細
「ドライエイジングビーフ」に統一的な定義や基準はありません。
- 「ドライエイジングビーフ」には法的な定義や基準はありません。また業界内でも統一的な定義などはなく、それぞれのお店が独自の方法で肉を熟成しているのが現状のようです。
- 一般的には、専用の熟成庫で温湿度、風、真菌等の環境条件をコントロールしながら長期間熟成し、表面をトリミングされた牛肉が「ドライエイジングビーフ」として販売されていることが多いようです。
- 「ドライエイジングビーフ」を取り扱っている施設を対象に、東京都が実施した調査では、熟成条件は施設ごとに経験に基づき決定されており、同じ熟成法の施設は一つもありませんでした。
- ドライエイジングビーフに定まった定義はありませんが、このFAQでは、便宜上、上記の方法で熟成された牛肉を「ドライエイジングビーフ」と記載しています。
「ドライエイジングビーフ」は加熱用の生肉です。生では食べられません。
- 熟成過程を経ていても、普通の生肉と変わらず、生で食べると食中毒の危険があります。生ハム(非加熱食肉製品)など、加熱せずに食べることを前提とした衛生面での規格基準がある食品とは全くの別ものです。
- 東京都が実施した調査では、「ドライエイジングビーフ」の表面から、普通の生肉からも検出されることのある食中毒菌が検出されています。
- 「ドライエイジングビーフ」は十分に加熱して食べましょう。また、買ってきたものを家庭で調理する時は、生肉を扱う時と同様、調理器具の使い分けなどに注意しましょう。
- 東京都が実施した調査では、生食用食肉の基準を満たした「ドライエイジングビーフ」は確認されていません。
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このページの担当は 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当 です。