ねずみ・衛生害虫等
保健所環境衛生担当では、ねずみや蚊、ゴキブリ、ダニ、ノミ等の感染症を媒介することが知られている、いわゆる衛生害虫に関する生態・防除方法等のご相談をお受けしています。
なお、保健所では、ねずみやスズメバチなどについて職員が施設・ご家庭に伺って、実際に防除作業や駆除作業を行うことは出来ません。防除・駆除作業については下記の協会をご案内しています。
電話番号:03-3254-0014
このページでは、PDFファイル等による情報提供を行っております。PDFファイル等による入手が困難な場合は、ページ下段の担当までお問い合わせください。
蚊(感染症媒介蚊)
蚊は、人を刺して吸血し、痒みをもたらす以外に、様々な感染症を媒介することが知られています。
平成26年8月、69年ぶりに国内感染例が報告されたデング熱を始め、マラリア、日本脳炎、チクングニア熱、ウエストナイル熱等、今なお蚊が媒介する多くの感染症が世界で発生しています。
また、昨今、小頭症との関連で注目を集めているジカウイルス感染症も蚊によって媒介されます。
東京都に生息している感染症を媒介する蚊
東京都では、平成16年度から感染症を媒介する蚊について捕獲、同定及びウイルス等の保有の有無を調査する、感染症媒介蚊サーベイランス(調査監視)事業を行っています。
調査の詳細については以下のリンクをご参照下さい。
感染症(デング熱等)媒介蚊サーベイランス(東京都健康安全研究センター)
ヒトスジシマカはデング熱をはじめとしてチクングニア熱やウエストナイル熱等の感染症媒介能を持つことが知られており、ヒトスジシマカを防除し発生を抑えることがデング熱等の国内での発生を抑える事に繋がります。
また、海外旅行等でウイルスを国内に持ち込まないため、流行地に渡航する場合、現地は勿論、帰国後も蚊に刺されない配慮が望まれます。
蚊(ヒトスジシマカ)の防除
ヒトスジシマカの体長は約5ミリメートル、背中に一本の白い線がありヒトスジの由来となっています。
水が溜まるあらゆる場所で発生し、条件が良いと約2週間で卵から成虫まで成長します。蚊は成虫になる直前まで水中(水たまり)で生活するため、「不要な水たまりをなくすこと」によって、「産卵場所をなくすとともに、幼虫(ボウフラ)を退治してしまうこと」が、もっとも簡単で効果的な蚊の防除方法となります。
蚊を減らすための対策
飛び回る蚊を駆除するのは困難です。不要な水たまりをなくすなど、幼虫(ボーフラ)の発生源対策が基本です。散水用の汲み置き水や雨水ますなど、撤去できない水たまりは、週1回、清掃や水の入れ換えが望まれます。幼虫用の殺虫剤を投入する方法もあります。
また、成虫の隠れ家となるやぶや湿った草むらは、草刈りや剪定で風通しを確保してください。
蚊に刺されないための対策
蚊の侵入場所には防虫網や網戸を設置します。蚊の多い場所で行動するときには、長袖シャツや長ズボンで肌の露出を避けます。裸足でのサンダル履きも避けてください。市販の虫除けスプレーにも効果はありますが、使用上の注意を守り、適切に使用しましょう。
以下のホームページより施設管理者向け冊子、ご家庭向けリーフレットがダウンロードできます。
屋外性のダニ(ツツガムシ・マダニ)
平成25年、屋外にいるダニが原因の新たな感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」が国内で報告され、ダニによる感染症に注目が集まっています。
SFTSは、平成23年に中国の研究者らによって発表された新種のウイルスによるダニ媒介性感染症です。国立感染症研究所が九州から北海道で調査したところ、SFTSウイルスの遺伝子を保有するマダニが患者が発生していない地域でも確認され、SFTSウイルスを保有するマダニは国内に広く分布していると考えられています。
また、SFTS以外にも、「ツツガムシ病」や「日本紅斑熱」などのダニ(ツツガムシ類、マダニ類)による感染症が知られており、西多摩地域でも「ツツガムシ病」の発生が毎年報告されています。
野山に生息しているマダニを薬剤で一斉に駆除することは困難です。草むらや山林などでは、ダニに咬まれないように注意しましょう。
マダニとツツガムシの違い
マダニ類もツツガムシ類も屋外に生息していますが、大きさが異なります。
マダニ類は比較的大型(吸血前の成虫で1ミリメートルから5ミリメートル位、幼虫は0.7ミリメートル位)で、肉眼でも見ることが出来る場合があります。
一方、ツツガムシ類は0.2ミリメートルから0.7ミリメートルで、肉眼では見つけることが難しい大きさです。
屋外でダニに咬まれないために
ダニが人の身体に付着することが感染の第一歩となります。
このため、ダニが身体に付着しないよう、肌を露出させないことが予防につながります。
草むらやヤブなど、マダニが生息する場所に入る場合には、長袖や長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくしましょう。
服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)や化学繊維素材のもの(マダニがつきにくい)が薦められています。
DEET(ディート)という成分を含む虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。
屋外のダニによる感染症に注意(保健所だより平成25年11月号より)(PDF:452KB)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(東京都健康安全研究センター)
一般の方向、医療従事者向けのQ&Aも掲載されています。
セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモ
セアカゴケグモとハイイロゴケグモは、ともに毒をもつクモで、ヒメグモ科に属し、日本では平成7年に初めて発見されました。
都内ではすでにハイイロゴケグモの生息が確認されておりましたが、セアカゴケグモについても、平成26年9月に生息が確認されました。
予防や駆除等については、以下のホームページを参照してください。
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室ウェブページ(環境省)
ゴケグモに関するリーフレットがダウンロードできます。
セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモは特定外来生物に指定されています。もし大量に発見した場合、見つけた場所の市町村の外来生物担当部署等へご相談下さい。咬む危険性があることや特定外来生物であることから、生きたまま持ち運ばないでください。
咬まれたときはすみやかに医療機関を受診して下さい。咬んだクモがわかるように、できれば殺したクモを医療機関へご持参ください。
アタマジラミ
アタマジラミは近年相談数が増え、西多摩保健所管内においても毎年一定数の相談があります。アタマジラミの発生に季節は関係なく、保育所、幼稚園や小学校での発生がほとんどです。
集団発生したときは、関係者が正しい情報を共有して一斉に対応することによって早期に終息させることができます。
アタマジラミに関する誤解
アタマジラミについては、多くの誤解や過剰に反応してしまうことが見られます。
正しい情報を身に付け、正しく対処しましょう。
- アタマジラミから病気がうつることはありません。
- アタマジラミがいるから不潔ということはありません。
- 登園・登校、一緒に遊ぶこと、運動会やプール、遠足などの参加について制限する必要はありません。
- 無理に五分刈など髪を切る必要はありません。
- 殺虫剤を使用しなくても駆除することは可能です。
保健所では、アタマジラミやその卵に関する簡易な同定も行っています。透明なテープ等にとめ、できるだけ事前に電話でご相談のうえ、窓口までお持ちください。
アタマジラミ対策パンフレット
施設職員向け冊子、ご家庭向けリーフレット等のダウンロードが可能です。
ねずみ
近年、防除の難しいクマネズミが商業地域から住宅地へと生息域を拡大し、また、従来の商業地域におけるねずみ問題に加え、高齢者世帯での被害に介護福祉関係者が苦慮するなど、ねずみ問題も変化を見せています。
このような問題を背景に、東京都は平成17年2月、区市町村のねずみ対策担当者向けに「東京都ねずみ防除指針」を策定し、これを踏まえて都民向けの冊子「都民のためのねずみ防除読本」を作成しています。
関連リンク
ねずみ・衛生害虫に関する読み物・パンフレット(東京都保健医療局)
東京都におけるねずみ・衛生害虫等相談状況調査結果(東京都保健医療局)
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このページの担当は 西多摩保健所 生活環境安全課 環境衛生第一担当・第二担当 です。