光化学スモッグQ&A
光化学スモッグの影響
1 光化学スモッグってなに?
自動車や工場などから排出される窒素酸化物と炭化水素が、太陽の強い紫外線を受けると光化学反応を起こし、オゾンなどの光化学オキシダント(酸化性物質)を発生させます。
気象条件によっては、この光化学オキシダントがたまり白くもやがかかったような状態になることがあります。この状態を「光化学スモッグ」と呼んでいます。
光化学スモッグが我が国において注目されるようになったのは、昭和45年7月18日に杉並区でクラブ活動中の高校生たちが集団で被害を受けたときからです。
2 光化学スモッグの発生しやすい条件は?
光化学スモッグは4月から10月にかけての日差しが強くて気温の高い、風の弱い日に発生します。特に、太平洋高気圧に覆われる7月から8月は、気温も高く紫外線も強く安定した天気が続くため、光化学スモッグが発生しやすい気象条件になります。
3 光化学スモッグ発生時の東京都の対応は?
東京都では、光化学スモッグが発生したとき、又は発生しそうなときは、予報や注意報を発令しています。
被害が発生した場合の体制は、保健所が中心となって学校、地区医師会等関係機関と連携を図り、被害届の受理、現地調査などを行っています。
4 光化学スモッグ発生時に注意することは?
(1) 注意報等が発令されたときは、なるべく屋外へ出ないようにしましょう。また、屋外での運動は中止し、屋内へ入りましょう。屋内においても風向きに注意して、窓を閉める等の措置をとりましょう。
(2) 気管支ぜん息の既往症のある方、乳幼児、高齢者、病弱の方などは、健康な成人よりも影響を受けるおそれがあるので注意しましょう。
(3) 白くもやがかかって、視界が見えにくくなった場合などは、運動を中止し、屋内に入るなど十分注意しましょう。
(4) 光化学スモッグの被害によると思われる眼、のどなどの症状を感じたときには、最寄りの保健所に速やかに連絡しましょう。
5 光化学スモッグによる健康への影響は?
光化学スモッグによる影響としては、目の刺激やのどの刺激があり、目がチカチカする、涙がでる、のどが痛いなどの症状が出る場合があります。
6 被害者の処置方法は?
運動を中止して屋内へ入り、窓やカ-テンを閉めましょう。そして涼しい通風(うちわであおぐなど)のある場所で安静を保ちましょう。
(1) 眼症状
a 水道水で眼を洗いましょう。
b 20から30分で症状が軽快せず、眼痛などが持続する場合は眼科を受診しましょう。
c 点眼薬をつけるときは、水道水で眼を洗った後、あらかじめ眼科医の指示を受けた点眼薬を使用しましょう。
(2) 咽頭症状
a 水道水でうがいをしましょう。
眼を洗っても、うがいをしても様子が変わらないときや、息苦しさを感じたり、胸が苦しくなったときは、医師の診察を受けましょう。