食べもの暦 令和3年3月号 ブロッコリー/保健所へ寄せられた苦情・相談事例
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ブロッコリー
スーパーなどで一年中見かける、緑鮮やかなブロッコリー。今回は食卓でもお馴染みのブロッコリーについて紹介します。
ブロッコリーとは
ブロッコリーはアブラナ科アブラナ属の野菜です。地中海東部を原産地とする「ケール」が起源と言われています。地中海沿岸では古くからケール起源の野菜を食べていたようです。 日本へは、明治時代にカリフラワーと共に入ってきましたが、1980年代に緑黄色野菜であるブロッコリーの栄養価が評価され、消費量が一気に増えました。
ブロッコリーの選び方
ブロッコリーは
ブロッコリーの産地
国内における主な産地は、北海道、埼玉県、愛知県などです。ブロッコリーは冷涼な気候を好むため、夏は北海道など涼しい地域が産地となり、関東以南では秋から春にかけて出荷されます。アメリカなどからの輸入品と合わせて、店頭には一年中流通しています。
食べものクイズ
ブロッコリーと同じ仲間の野菜は、次のうちどれでしょう。
- にんじん
- キャベツ
- なす
保健所へ寄せられた苦情・相談事例
保健所には食品に関する様々な苦情や相談が寄せられます。今回は、それらの中から“色”に関する事例を紹介します。
事例1 酢に漬けたニンニクが緑色に!
Q 国産のニンニクを購入し、皮をむいて醤油と酢に漬けたところ緑色に変色した。
A ニンニクの成分が、酢に漬けられて酸性になると、化学反応を起こし、青色~緑色に変色することがあります。この場合は、食べても問題ありません。
事例2 玉ねぎと一緒に煮た鶏肉がレンガ色に!?
Q 鶏肉、玉ねぎ、だし、醤油、みりんを鍋で調理したら、鶏肉がレンガ色になった。
A 玉ねぎ外皮の成分により、鶏肉が着色されたと思われます。この場合は、食べても問題ありません。玉ねぎの外皮は、 昔から草木染の染色剤として使用されています。
事例3 購入したジャガイモが緑色だった!
Q 購入したジャガイモの皮が全て緑色だった。皮をむいても緑色で、かなりの厚さをむかないと、白い部分がでてこなかった。
A ジャガイモの芽や光に当たって緑色になった部分には、ソラニンやチャコニンといった毒素が多く含まれ、食中毒の原因となります。皮を厚めにむいて、緑色の部分を取り除 きましょう。芽の部分も、くりぬきましょう。
食品の変色には、食べても問題ない場合もありますが、自己判断は危険です。
事例3のように食中毒につながる場合もありますので、注意しましょう。
クイズの答え
- キャベツです。
キャベツも、ブロッコリーと同じアブラナ科アブラナ属の野菜で、ヨーロッパが原産です。野生種は、葉が丸くならない「葉キャベツ」でしたが、栽培過程で改良が進み、現在の形状になりました。