環境中の状況
1 環境中の PFOS・PFOA はどこに由来しているのですか
PFOS等の有機フッ素化合物は、半導体の製造、撥水加工、泡消火剤など様々な用途で使用されてきました。
都では、島しょを除く都内全域で地下水の水質調査を行っています。
都内全区市町村(島しょを除く)の地下水からPFOS等の検出が確認されており、特定は難しい状況です。
2 水道水のPFOS・PFOA の値はどうなっていますか
国では、1日に飲用する水の量を2L、ヒトの平均体重を50kgとして、生涯にわたって摂取したとしても健康に影響がない値として、水道水の暫定目標値をPFOSとPFOA合計で50ng/Lと設定しています。
水道局ホームページから水道水の水質検査結果をご確認いただけます。
なお、武蔵野市、昭島市、羽村市、檜原村、島しょ地域の水質検査結果については、各市町村あてにご確認ください。
また、検査結果の詳細や、浄水場の運用等については、水道局ホームページをご覧ください。
3 PFOS・PFOA は、井戸水に含まれていますか
PFOS、PFOAは、耐熱性や耐薬品性に優れ、撥水剤や泡消火剤として幅広く使用されていました。
都では、島しょを除く都内全域で地下水の水質調査を行っており、都内の全区市町村(島しょを除く)でPFOS等の検出が確認されています。
各地域の測定結果につきましては、環境局のホームページで公表しています。
4 PFOS・PFOA は、土壌中に含まれていますか
土壌中のPFOS等については、令和5年7月に国が「土壌中のPFOS、PFOA及びPFHxSの暫定測定方法」を取りまとめましたが、限られた試料数・土質の土壌を用いて精度の検証を行ったものであり、現時点において、様々な土質の場合において一様に同等の精度が得られることは確認されていません。
また、土壌中のPFAS暫定測定方法以外に必要となる事項(調査結果の評価指標、地下水の濃度低減のために必要な措置、土壌調査をどのような時にどのように行うかなど)は、示されていません。
5 河川、地下水、土壌のPFOS・PFOAの測定結果はどうなっていますか
都では、河川と地下水のPFOS等の測定を実施しており、その測定結果につきましては、環境局ホームページで公表しています。
土壌中のPFOS等については、令和5年7月に国が暫定的な測定方法を取りまとめましたが、調査の対象、評価指標等は示されておりません。
6 PFOS・PFOA は、食品に含まれていますか
国の食品安全委員会が発表した食品健康影響評価書では「通常の一般的な国民の食生活(飲水を含む)から食品を通じて摂取される程度のPFOS及びPFOAでは、著しい健康影響が生じる状況にないものと考える。」とされています。
食品安全委員会は、人が生涯にわたって毎日摂取し続けたとしても、健康への影響がないと推定される1日当たりの摂取量を、PFOS 20 ng/kg 体重/日、PFOA 20 ng/kg 体重/日に定めました。
2012年~2014年の農林水産省調査では、PFOS 0.60~1.1 ng/kg 体重/日、PFOA 0.066~0.75 ng/kg 体重/日の摂取量でした。
7 フッ素樹脂コーティングの調理器具を使っても大丈夫ですか
身の回りの製品について、特段心配するようなことはありません。
PFOS・PFOAは既に製造・輸入等が禁止されており、PFOS・PFOAを使用した製品が新たに流通することは 想定されません。
フライパンや撥水スプレー等の身の回りの製品には、フッ素コートされたものやフッ素系撥水剤を用いたものがありますが、これらに用いられるフッ素樹脂は PFOS・PFOAとは別の物質です。
かつてはフッ素コート剤の製造過程で PFOA が使用されていましたが、日本国内でPFOA の使用等が禁止される(2021年)前の2013年末に、企業の自主的な取組としてこのような使用は全廃されています。
なお、歯磨き粉・洗口剤等のむし歯予防のために使用するフッ素は無機フッ素化合物であり、有機フッ素化合物であるPFASとは全く異なる物質です。