『衛生害虫』に関する展示 令和7年7月
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展示テーマ 『衛生害虫』に関する展示
衛生害虫とは
虫の中には、人に健康被害や不快感を与えるなどの理由から、「衛生害虫」と呼ばれるものがあります。7月は、蚊の対策に加えて、知ってほしい衛生害虫としてマダニ・アタマジラミ・チャドクガについて紹介し、特設展示及びリーフレットの配布を行っています。
所内の特設展示
マダニ
マダニは日本全国に生息しています。主に草むらやヤブなどに生息し、春から秋にかけて活動が活発になります。マダニは動物や人に寄生し吸血します。吸血中のマダニを無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまうことがあるため、マダニに吸血されたときは自分でマダニを取らず、皮膚科などの医療機関で除去してもらいましょう。マダニは、日本紅斑熱やライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)といった感染症を媒介します。なかでもSFTSは、初期症状が発熱、全身倦怠感、消化器症状で、重症化し死亡するおそれがあります。刺咬後にこれらの症状が出た場合には医療機関を受診し、マダニ刺咬について伝えてください。
草むらや山林などで活動するときには、マダニに咬まれないように長袖・長ズボンを着用し、マダニのいそうな場所から戻ったら、身体や衣服にマダニが付いていないか確認しましょう。
マダニ
アタマジラミ
アタマジラミは人の頭部に寄生し、頭皮から吸血します。アタマジラミから病気がうつることはありません。子供での被害が多く、寄生初期には自覚症状が少ないようですが、寄生する数が増えると、次第にかゆみを感じやすくなります。よく頭をかいている、髪の毛に0.5mmくらいの白いものが付いているなどの場合は注意が必要です。家庭では耳の周辺や襟足などをよく確認し、毎日洗髪するようにしましょう。
アタマジラミ
チャドクガ
チャドクガはツバキやサザンカなどの樹木に産卵するガの仲間で、幼虫、成虫ともに有毒な毛をもち、皮膚に触れるとかゆい皮膚炎を起こします。東京では5月から9月頃にかけて被害が多発します。チャドクガに直接触れていなくても、風に乗って飛散した毛が皮膚に触れることや、毛が付着した洗濯物に触れることにより皮膚炎を起こすことがあります。園芸作業時などは肌の露出を避けるため、長袖・長ズボンを着用するようにしましょう。
チャドクガ