令和7年度 フィンランド共和国・フランス共和国への海外出張
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1 出張先
フィンランド共和国オウル市・ヘルシンキ市、フランス共和国パリ市
2 出張期間
令和7年10月26日(日)から令和7年11月1日(土)まで
3 出張目的
保健医療局では、都民の更なる健康増進や、切れ目のない質の高い医療等の効率的な提供等の実現を目指し、電子カルテの導入促進など、医療DXの推進を図っている。
更なる取組の加速化に向け、医療情報のプラットフォーム構築や電子カルテ情報の共有・連携、院内ローカル5G網、AIの活用、健康データの2次利用など、医療DXに係る先進的な導入事例があるフィンランド及びフランスの医療機関や行政機関等を視察し、医療DXの効果や課題について、都の施策推進のための知見を得る。
4 経費
8,623千円
5 出張メンバー
山田保健医療局長及び同局職員5名 計6名
6 出張の日程・内容
| 月日 | 内容 |
|---|---|
| 10月27日(月) | ・オウル大学病院視察及びヒアリング ・北ポフヤンマー福祉圏へのヒアリング |
| 10月28日(火) | ・ヘルシンキ大学病院視察及びヒアリング ・フィンランド社会保健省へのヒアリング ・Maria01視察及びヒアリング |
| 10月29日(水) | 移動日 |
| 10月30日(木) | ・パリ市国際関係局へのヒアリング ・PariSanté Campus視察及びヒアリング ・パリ市保健医療局視察及びヒアリング |
| 10月31日(金) | ・国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)欧州事務所へのヒアリング ・自治体国際化協会(クレア)パリ事務所へのヒアリング |
※10月26日(日)及び11月1日(土)は移動日
7 出張の成果
(フィンランド)
・オウル大学病院では、職員や外部の医療従事者、企業、市民が意見を投稿するオープンプラットフォームによるエコシステムの構築や、院内ローカル5G網による情報共有、業務効率化の先進的な取組などについて説明を受けた。
・社会福祉・保健医療サービスを提供する広域自治体である北ポフヤンマー福祉圏では、オンラインで医療に関する相談、予約、受診が可能なプラットフォーム「OmaPodhe(オマポデ)」について説明を受け、相談業務におけるデジタル技術を活用した情報共有や働き方について知見を得た。
・ヘルシンキ大学病院では、政府が運営する医療情報共有システム「Kanta(カンタ)」や地域のネットワーク「Epic(エピック)」の活用状況のほか、AIやRPAなどの先進的なDXの取組について説明を受けた。
・フィンランド社会保健省からは、Kanta導入までの経緯と評価、課題について説明を受け、国民や医療機関の利用状況などを把握するとともに、システム構築に当たっての留意点などについて知見を得た。
・北欧最大のスタートアップコミュニティであるMaria01(マリアゼロワン)では、病棟や手術室等をオフィス、デスクとして活用するなど、歴史的な建物である旧病院の建物をスタートアップのエコシステムの場として活用している取組を視察した。
(フランス)
・パリ市国際関係局からは、医療と気候変動などの環境の両方のプロジェクトを一緒に進めていく取組などについて説明を受け、首都自治体の国際関係局として行う国際政策について知見を得た。
・フランス政府の国家戦略としてのヘルスケアデータを活用した研究・政策を生み出す拠点であるPariSanté Campus(パリサンテキャンパス)では、教育、研究、企業の取組をミックスさせたイノベーションの取組や重要性について説明を受けた。
・パリ市保健医療局からは、健康医療、環境政策や地域的な不平等の解消への取組などについての説明を受けたほか、健康安全についての研究部門の取組を視察し、首都自治体として行う保健医療政策についての知見を得た。
・新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)欧州事務所からは、病院における再生可能エネルギーの活用など、欧州における医療部門でのエネルギー技術支援の取組や、日本とヨーロッパの連携の可能性などについて説明を受けた。
・自治体国際化協会(クレア)パリ事務所では、医療予約のプラットフォームであるDoctolib(ドクトリブ)の説明を受け、医療機関の業務を効率化し患者満足度を高める基盤についての知見を得た。