以前は、運動をすることで腎機能に悪影響が生じるとされており、腎臓に障害のある患者さんでは、運動を控えた方がよいと考えられてきました。しかし最近では、適度な有酸素運動によって、尿蛋白減少などの効果がみられたとの報告もあります。
ステージ1やステージ2の場合には、高度の蛋白尿がない限り、特に運動を制限する必要はありません。ステージ3の場合には、CKDの発症と関連した身体状況(糖尿病、高血圧など)の場合は、運動の効果が期待されるので、主治医と相談の上、積極的に運動しましょう。
これまで、あまり運動習慣のなかった人は、1日1万歩を目指して徐々に歩数を増やしていきましょう。
有酸素運動※1とレジスタンス運動※2を併用することで、血糖値や血圧が改善し、さらにはCKDの進行も抑えられるといわれているのでお勧めします。
ステージ4やステージ5の場合には、過度の運動は腎臓に負担をかけることがあります。しかし、全く運動しないことも体によくありません。定期的に適度な有酸素運動を続けることが大切だとされていますので、主治医と相談しながら、自分に適した運動を行うようにしましょう。